父と暮せば@紀伊國屋サザンシアター


今日の天候を思って、昨晩ぎりぎりまで観に行こうか悩んだんだけど、やっぱり来てよかったあ!!
とてもとても良いお芝居なのはもちろんわかっていながら、戦争がテーマなだけになんとなく敬遠してきました。
被爆者であるふたりの会話は、
悲しく辛い場面もあるけどそれは日本人である以上避けてはいけない事実だし、
知らないからこそ知るべきで、
ちょうど安保関連法案が採決されたときだけに戦争という意味をちゃんと考え直すよい機会なのでは、と思いました。
でもそれ以上に根底にあるのは生きる姿勢、親子の愛。
もう後半から、泣きっぱなし。
自分でも訳がわからず、ただただ辻萬長さんが演じる父親が娘を思う気持ちに笑う場面なのに悲しくって、切なくて、娘も心底は父親のことを一番に思っていたと独白するラストは号泣でした。
その娘役を長年コンビで演じてる、栗田桃子さん、
去年お父さん(蟹江敬三)を亡くされてるだけに、真に迫るものを感じました。
単純に戦争の悲惨さを訴えたいだけじゃなく、
生きてる人間は死んだ者から愛を受け守られ、強く生きて行けと教えられたような舞台でした。
またひとつ、井上ひさし氏の魂に触れることができました。