歌川国芳展@そごう美術館


奇才、鬼才な天才絵師、歌川国芳!!
実は昨日、画鬼暁斎展を観てきたばかりだけど、その暁斎の一時師でもあった国芳の画風はもう圧倒されるばかり!!!
武者絵、妖怪画、役者絵、戯画、美人画、西洋チックな風景画、とその見所は尽きない。

まるでジャックと豆の木か、と思えるような、巨漢と小人の絵。
曲亭馬琴の「朝日奈小人嶋遊」を題材にしてる。



内容は知らないけど、小人が丈の長いブラシみたいなのでお腹をこすってるみたい。
退治しようとしてるのか?でも巨漢はくすぐったそうにしてるぅ〜



金魚シリーズの中の一枚。
酒の宴で、浮かれまくる金魚がおかしくてたまらないっ。
この他にも、シャボン玉売りや味噌漉しをとんび(金魚)にさらわれた図もあり、なんとも愉快。
動物だけに留まらず、人間の体で人間の顔を作ったり、実は影絵になっていたり、と遊びの探究心の深さに感嘆なのだ。
これもそれも、当時の反骨精神から生まれたようだけど。




遊び心といえば、逆さま絵も得意。
どっちから見ても顔になる。












妖怪と武者がテーマの絵もたくさんあって、妖怪がやっつけられてるのなんかはクスッと笑いたくなる痛快もん。
もちろんおどろおどろしいのもいっぱい。まさに夏にうってつけ。
キリがないくらい、どんどん面白くなっていく国芳ワールド。
今のアニメを見てるような鮮やかな色彩、ジブリに通じるような妖怪たち。
躍動感あふれる絵、そして美人画や風景画に於いても今にも動き出しそうな構図、やっぱり天才なんだなあ、と思わずにはいられない展覧会なのでした。