恵比寿・門仲、観賞めぐり


本日はまず、美術館から。
山種美術館
著名な日本画家の収蔵作品は想像を超えるほど。
毎年春を迎えると行う恒例の展示。







また今年も土牛先生の桜に会いたくてきてしまいました。
淡い色彩で描く桜はなんとも幻想的。
何百回も重ねて色を出したなんて、そんな苦労はツユほども見せない儚い美しさが自分の命をも吸い込んでいくようで、現世を忘れさせてくれます。

そのほか、好きな魁夷画伯や画壇の大作・小作をたっぷり楽しむことができました。


美術鑑賞後はお昼を挟み、門前仲町へ移動。

中井貴恵さんによる朗読劇です。
劇というか、会というか。
中井さんの父親・佐田啓二氏と懇意だった、小津安二郎監督の映画「お早う」からの朗読。
前半は鎌倉文学館長でもあり、松竹映画の元プロデューサーで脚本も手がけた山内静夫氏との対談。
「お早う」を少し紐解く形で、後半の中井さんの朗読にたくさん味付けをしてくれました。
山内さんだから知る、そして貴恵さんだから語れる小津監督のエピソードも交え、単なる朗読劇とは違いユニークな企画でした。
また貴恵さんの朗読は、まるでお芝居を見てるかのように器用に登場人物を分けて見事でした。
バックに生のジャズピアノの演奏もお話に厚みを加え、音読みに3D効果をもたらしてました。
こんどは映画で、そしてもっと小津作品を観て見たいと思います。