琵琶湖旅2日目


琵琶湖の朝。
日の出は見えないんだけど、山の向こうに太陽が。
奇跡的に湖面に反射してる。


昨日の見損なった夕景の代償かな。


今日はこの旅行一番のメインイベントの、観音の里めぐり。

長浜から列車で15分、木ノ本発着の日帰りバスツアー
25名ほど。
六ヶ所巡る、まずは最初の黒田安念寺。


聖観世音菩薩を本尊とする、聖武天皇の時代に権威のあった藤原不比等の庶腹の子、諸情あって僧となりこの地に来て草庵を建て仏像を祀ったとされてます。
以来藤原家末裔の、十戸の村民で守られてきた観音様たち。
途中、織田信長比叡山焼き討ちの際には村人が田の中へ埋めて隠し、
またその後の戦役時には土中に埋めたりと、
もはや美しい姿をとどめることはできない状態になってしまったけど、
どんな状況下でも朽ち果てず生き延びてきた力強さと神々しさを感ぜずにはいられませんでした。

2ヶ所目の黒田観音寺の准胝観音を見たあとは高月の割烹でランチタイム。


琵琶湖名産の素朴な料理の数々。
ここの亭主が何気に食べてる間挨拶に来て、井上靖も滞在中はここで飲んでたというエピソードを聞きました。
別棟にサイン色紙が飾ってありました。



3ヶ所目。
一番見たかった、国宝十一面観世音がある向源寺です。地名は、高月町渡岸寺。

千年以上もの昔疱瘡が大流行し死者が相次いだため、
聖武天皇が厄除け祈祷を勅せられたとされ、
ここもまた戦火時に土中に埋蔵して難を免れたとされてます。
かなり立派な建物で、床暖房も効いていて快適な場所に安置されてます。
写真が撮れなかったのは残念だけど、とてもこれまでに過酷な状況下で守られてたとは思えないくらい美しい観音さまには驚嘆でした。


道端に、信楽焼きのたぬきさんと鮎のしょう油煮。




4番目は、
高月観音堂十一面千手観音立像。
戦火を潜り抜けてきたとされ、
火除けの観音様として信仰されてます。
天台宗開祖の最澄の作とされてます。


そのお顔は見る角度で七変化する、不思議なお顔です。
正面台に映るお顔はとても穏やかでした。










5番目の小谷丁野観音堂
残念ながら肝心の観音さまは小さくて遠くからでよくわからなかったです。
でもここの境内のイチョウは素晴らしく、そしてギンナンも無数に落ちていて踏まないように歩くのがやっとでした。


最後の西野薬師堂の薬師如来立像は、これまた最新の設備のもとで管理されていてびっくりでした。
それぞれに特色あって面白かったです。
まだまだいっぱいあるようで、また季節変えて来たいな。



2泊目の宿は彦根へ。
木ノ本から約40分電車に揺られます。
そして車中で夕日の時間。





彦根駅からは宿送迎のロンドンタクシー。
竹生島方向。こっちから来たのよね。


反対方向。京都方面。
宿の部屋から。
かろうじて間に合った、琵琶湖残照。




久々、部屋だしの夕食の一部。
お供は、部屋の名前と同じ金亀の地酒で。